ジレンマ

2004年 10月 06日の記事
消えている・・・。
データが消えているではないか。
とあるファイルをハードディスクに移そうと、その昔DVDに書き出してあったデータを読み込もうとしたときのことである。
ディスクを挿入するものの、光学ドライブは意味ありげに低いうなりをあげるばかりで、一向に読み込む気配が無い。
「この役立たずめっ!貴様のようなやつは燃やせないごみの日に棄ててくれるわ!」
とディスクを持った手を大きく振りかぶったところで、ふと脳裏によぎる言葉・・・。
『光学媒体の大量消費が環境に与える負荷』
僕の大学の卒業論文テーマであった。
当時はそれなりに必死に書いた記憶もあるが、今となってはそれを読み返す気力も勇気も持ち合わせていない。
それどころか、論文のデータが残っているかどうかすら怪しいほどである。
その怪しげな論文によれば、毎年光学メディアは何億枚という数が湯水のごとくに消費されているらしい。
製造や廃棄の過程において環境に与える負荷だってたしかに少なくは無いだろう。
しかし、だからといって今この左手に持った何の役にも立たないピカピカの円盤をどうすればいいというのだっ!
環境問題の抱えるジレンマを縮図であらわしたような男は、左手を上げたポーズのまましばし悩んだ後、おもむろに円盤をゴミ箱へ捨てるのだった。
2004年 10月 06日の僕へ
良かったな坊主。
光学メディアの時代は終わったぞ。
でも残念。
環境問題の抱えるジレンマは、左手に持つものが変わっただけで今も健在です。
さしずめ今持って逡巡してんのは核燃料棒ってところです。
読み込めないDVD-Rのほうがまだマシだよね。
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