都合4日のフルスイングで

2月三連休前の木曜日に妻が発熱でダウンしてしまい、僕は有給休暇をとりました。

普段は仕事のため、日中の家事育児のほとんどを妻にまかせっきりになってしまっている負い目もあります。
ここらで一ついいところを見せてお株を上げておこうというヨコシマな動機から、都合4日間となった休みの間、家事・育児をできる限り自分だけでやろうと固く拳を握りしめたのでした。

結論から言うと、4日後には拳を握りしめたポーズのまま行き倒れた旅人みたいになっていたわけなんですが、あれだけのことを毎日一人でこなすのかと思うと、母親ってのは偉大だと改めて思い知った次第です。

自分で思うほど頑張ってなかった。

これまでも休日となれば、あやしたり、オムツを替えたり、散歩に連れてったり、掃除したり洗濯したりと、できることはそれなりにやってきたつもりでした。
「自分はまあ、よくやっている方だろ。」と根拠もなく自画自賛していたくらいだったのです。

でもよく考えれば休日の家事育児なんてのは、最悪自分が投げ出してもパートナーがいるからなんとでもなってしまいます。
フェイルセーフが用意されている安全な環境の中で、あくまで自分中心に子供と関わっているだけの話なのに、まったく偉そうなことを言える身分ではありません。

結局休日だけ家事・育児してる父親なんてのは、お釈迦様の手の平でオムツを替えている孫悟空のようなものでしかなく、その程度の小物風情が「俺は育児に協力している!」だとか、叫べば叫ぶほどに小っ恥ずかしい状況に陥っていると考えるべきでしょう。

そこで叫んでいる、私の同族たる小物の皆様。

平日あなたのパートナーは、一から十まで一人で全部やるんですよ。
赤子に泣き叫ばれて疲れ果てたって心が折れたってパスできる人なんて誰もいない状況で。
想像してわかったつもりになるのはやめましょう。
やってみなければ、わかるわけないですから。

子育て業界 その驚きの黒さ

4日間就職してみて実感したのですが、子育て業界は余人の想像を遥かに超えてブラックです。

従業員に対して容赦ない長時間労働を強要する上に、サビ残がデフォルト。
クライアント(赤子)からのクレームの頻度、理不尽さたるや筆舌に尽くしがたいものがあります。
有給無し、社保無しなんて朝飯前で、昇給賞与どころか給与すら無し。
しまいに経費は全額自腹という斜め上の展開も日常茶飯事です。

労基職員も裸足で逃げ出す、奴隷船の船底みたいな就労環境です。

小物だからこその思いやりを

悲しいことに我々は、相手の境遇に対する想像力を欠いた結果として、そんな業界で日夜戦っている自分のパートナーに対して、「俺も仕事で疲れているんだ。」とか「子どもがいるせいで好きなことができない。」などとちゃんちゃらおかしいセリフを言いたくなってしまう場合があります。

でもその行為は、奴隷船で必死に船漕いでる自分のパートナーに対してムチを振り下ろしながら「あと10ノット加速~」って言ってるのとたいした違いはありません。
そりゃ革命もおきるわって話ですよ。
それ以前に、結婚した相手に対してすることじゃないような気もします。

子育て中でケンカや生傷が絶えないなんて人たちは、僕も含めてもうすこし相手の心情や境遇に対する想像力を磨いたほうが良いのかも知れませんね。
うまく想像するためには、実際やってみるほうが良いのは間違いないですが。

旅路の果てで得たもの

夢のクルージング 奴隷船で巡る 4日間の旅を終えて。
「君たちコンビを見直したよ。やればできるじゃないか!」と言うお言葉を妻より頂戴しました。

僕は行き倒れてハゲタカについばまれる感じになったものの、妻はゆっくり休むことができたようなので、思い残すことなく成仏できそうです。

あと、ひどいこと書いてますけど子育ても子供も好きです。